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2011年7月23日 (土)

ノルウェーでの爆発事件

 今秋の海外出張は,ノルウェーの北極圏内に位置する過疎地の学校を中心に取材してくる予定で,すでに3つの学校とのアポイントメントがとれている。でも,このところ忙しさがピークに達していることもあり,出発まで50日をきっているのにまだ飛行機のチケットを予約していない。ピンチだ!

 ところが,昨夜(現地時間で午後3時過ぎ)ノルウェーの首都オスロ中心部の官庁街で爆発事故が起きた。多数の死傷者が出ていると報道されている。その直後に,オスロ北西部のウートオイヤ島でも銃の乱射事件が起きている。連立与党・労働党の青年部集会に警察官の格好をした男が逃げ惑う人々に向けて銃を発砲し,大勢の死傷者が出ていると伝えられている。爆発事故の現場は,首相府が入っているビルに近く,道路に駐めてあった車が爆発したという情報から,警察当局は二つの事件に関連があるとみており,同時テロと断定している。理不尽に事件に巻き込まれた被害者のお見舞い申し上げ,亡くなられた方々のご冥福をお祈りする。

 さて困った。予定通り取材出張へ行くつもりではあるが,外務省や大学本部から渡航自粛要請がきたら,キャンセルすることも考えなければならない。アイスランドの火山活動を心配していた私だったが,テロは想定していなかった。
 オスロ行きの飛行機は警戒する人が増えて予約しやすくなるかも知れないが,渡航者にもこれまでにない厳重なセキュリティチェックが要求されるのは必至だろう。平和で静かな北欧諸国にも,グローバリゼーションの波が押し寄せている。多様性は摩擦や対立も生むから寛容性が求められのに,現代社会は競争原理と経済効率が優先される傾向にある。未来志向の社会理念をどうデザインしていくか…,教育の役割は大きい。

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