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2011年4月29日 (金)

英国のロイヤルウェディング

 イギリス王室のウェディングセレモニーに世界中のメディアが注目した。王位継承権2位のウィリアム王子がケイト(愛称)・ミドルトンさんとロンドンのウエストミンスター寺院で結婚式を挙げた。「ケイト」さんは今後正式名を使って「キャサリン妃」と呼ばれるらしい。二人の挙式会場となったこの寺院は、1997年に新郎の母親であるダイアナ元妃の葬儀が行われた場所でもある。30年前にチャールズ皇太子と故ダイアナ元妃がロンドンのセントポール寺院で挙げた盛大な結婚式のシーンは今でも憶えているが、今回も8500人を超える報道関係者が集まり、世界の全人口の約3分の1にあたる20億人以上の人がこのセレモニーのテレビ中継を観たとも伝えられた。

 ウィリアム王子が庶民感覚を持ち,人々から愛されるのは,子どもの頃に亡き母(ダイアナ妃)が王子を連れて孤児院への訪問やエイズ患者らとの対談など,マイノリティーの人々への心配りを重視してきたことに影響されているという。一方のキャサリン妃は、貴族とは無縁の中流階級の出身であることから、ビジネスで大成功して娘たちを高額な私学に通わせた母親をねたむ声もあったらしい。例えば,女王臨席の行事に招かれた母親がニコチンガムを噛んでいたとか,貴族同士では使わない俗語を使ったとか…。それでも二人の結婚式には,イギリス国民のみならず,英連邦諸国および世界中の人々が祝福しているところに,英国の伝統の偉大さを感じた。

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