仕事始め
多くの企業や公共機関は今日から「仕事始め」となった。私も初出勤したが,明日5日(火)から始まる授業の準備はまだ終わらない。「休み中に済ませたかった仕事」というのも妙だが,それもことごとくやり残してしまった。少年時代に宿題を消化しきれずに登校した気分と同種類の思いを味わいながら,私の2010年の実務がスタートした。本来なら「研究活動を再開した」と書きたいところだが,ここしばらく大学内組織の業務に忙殺され,研究者らしいことはできていないのが悲しい。
ところで,今日の仕事始めで私が最も注目したのが,この新年からスタートした「日本年金機構」だ。管轄する長妻大臣は挨拶の中で「社会保険庁は50年にわたり年金の管理を怠った」と批判した上で,国民からの信頼を回復すべく努力せよと職員に訓辞を垂れた。
あと45年後に日本の総人口は9千万人を割り,そのうちの40%が65歳以上の高齢者になるという驚くべき予測値も発表されている。このシミュレーションが現実のものに近づくことは避けられないにしても,私たちは50年先,100年先の社会を発想を変えてデザインすることはできるはず。消費税が5%という低水準がヨーロッパ並みに引き上げられるのは時間の問題だ。今や年金制度の抜本的改革は重要課題であるはず…。しかし,年金記録の照合作業も「事業仕分け」で予算削減されたのが気になる。政府が目標に掲げた4年以内の照合完了はきわめて困難になったのではあるまいか。実は私も転居・転職を繰り返したので「年金記録」が消えていた時期があって,それを回復するために手続きをした一人だ。当時の社会保険庁の職員を恨んでも問題は解決しない。二度と同様の不誠実な仕事を生み出さないような職場環境とキャリア意識を育む新機構の誕生を願いたい。
目先の仕事に追われている私も,私たちの子どもたちが社会を担う時代を見据えて,社会のあり方,働き方,暮らし方を問い直す2010年にしたい。
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