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2009年12月 9日 (水)

往復930kmの日帰り出張

 今日は大阪へ出張した。1時間の講演を依頼されたが、名古屋から新幹線を使っても、その大学までは片道5時間ほどかかる。時間におわれる生活に支配されている私は、一瞬「時間の使い方として…もったいない」と思ったが、考え方を変えて快諾することにした。私が電車に乗ろうと乗るまいと、その電車は走り続ける。私が余分なCOを排出することにはならないし、交通費は私を経由して循環し、わずかながら経済を動かす。ふだん会うことのない関西の大学教員集団と意見交換できる機会を与えられたと考えれば建設的だ。せっかくだから一泊してゆっくり大阪を歩きたい…という衝動にも駆られたが、明日の3枠3種類の授業は休講にしがたく、やむなく日帰り出張にした。

 あっという間の1時間が過ぎ、的を射た質問にお答えしている間に帰りの電車の時刻がせまった。慌ただしく去ることに申し訳ない思いも残ったが、他大学の教育組織の実情の一端を知ることができ,「教職実践演習」の制度設計に苦労する“同志”と学び合う時間を創れた気がして,とても貴重な出張だったように思う。

 そして、今日一日がありがたかったのは、往復10時間の移動時間が与えられたことだ。いつもなら数十本のメール処理をするところだったが、今回はノートパソコンをインターネットに繋ぐのをやめた。ふだん「考えよう」というゆとりをもてないテーマについて、ぼーっと考える時間をとり、遠くに住んでいる友人のことに思いを寄せ、読みたくてもなかなかページをめくれないでいた本を取り出して読み始めた。こういう時間はぜひ必要だが、大学にいたらランチタイムもまともに休憩していないことに無自覚になる。今日一日の往復930kmの出張は、レール上の移動とは言え,それなりに疲れはしたが,私の頭と体の乾きにほどよく「潤い」を与えてくれた感じがする。帰りに京都の夕焼けを見ながら缶ビールによる水分補給もあったことは告白しておこう。

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コメント

お世話になっております。
日帰りで帰阪するときは、往路+復路=夜行高速バス+列車との併用が時間的効率『だけ』を考えればBestでした。
車窓を見ながら過ごす5時間は本当に色々と考えさせられます。列車の車内メロディを聞くとつい感傷的に...。

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