ルンドという町
今回の海外出張も前半の一週間が終わった。すでにとても疲れているが、昨夜まで3泊していたルンドのホテルにかなり救われた。新装オープンの特別キャンペーン価格だっただと思われるが、北欧にしては格安なのに部屋にキッチンと調理道具一式がついていて、ランドリーとサウナも無料で使える上、十分な朝食ビュッフェも込みでなんと一泊6千円ほど。もちろん私の海外出張に欠かせないインターネット接続とコーヒーも無料。ほどよく疲労感を和らげてくれた。
さて、このルンドという人口107,000人の町には164カ国からの滞在者や移民が住んでいるという。多様な文化背景をもつ人々が古くからの住民と棲み分けせずに、階層を越えて共に生活していると市議会議員の女性が話していた。ルンド大学やマルメ大学、クリスチャンステッド大学などにも近いため、学生の割合が高く、週末のパブはお祭り騒ぎとなる。この町がスウェーデンでの「ベストコミューン」に選ばれた理由の一つは、教育をきわめて重視していることであり、市の税収の87%が教育予算だという信じられない政策を実現させているからでもある。地方分権が徹底している北欧ならではの話だ。
市庁舎でのミーティングの席には、市議会議員と教育委員さんに加えて、教員組合の代表の先生も同席して共に私たちを接待してくださる姿に感動したが、そのままランチを食べに行っても、立場上対立構造に置かれる両者が仲良く歓談する光景もうらやましかった。「子どもの教育をよくしようという教育目的は同じだから協力し合える」と語った組合代表の先生の言葉が耳から離れない。ルンドという町が今後どんな困難に直面し、それを乗り越えていくのだろうか?石畳で敷き詰められたきれいな道路をスーツケース片手に歩きながら、この町を離れる電車に乗った。(スウェーデン時刻 12日11時)
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