伏木久始研究室 http://fusegi.cafe.coocan.jp/

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2009年3月 8日 (日)

北欧からの帰国ルート

 毎回北欧からの帰国便は,コペンハーゲンのカストラップ空港を午後出発するSASに乗る。何年も工事中だったカストラップ空港も,ようやく改装が完成した感じだった。毎回大学の事務職員の皆さんへお土産を買って帰るが,そろそろコペンハーゲンでのお土産もネタが尽きてきた。それは家族への手土産も同様なので,今回はSAS機内でのデリバリー・ショップを初利用してみた。何事も経験だ!…と好奇心旺盛な私は子どものようにいろいろチャレンジしてしまう。

 復路の機内では,あまり仕事をしないようにしている。いつも短い滞在期間に多くのアポを詰め込むため,ハードスケジュールに体が悲鳴を上げているという理由もあるし,私の一番の弱点である耳(内耳や中耳)が故障するのも毎回帰国ルートでのことだから。それでもやはり飛行機ではなかなか眠れないため,エンターテーメントサービスの映画リストをチェックする。昔観たことのある「マディソン郡の橋」に続いて,007シリーズの最新作を観た。そして,日本で封切られたばかりの「オーストラリア」を観ながら涙をこぼしてしまったが,照明を落としていた時間帯で周囲の同乗者は就寝中だったので助かった。日本軍の零戦攻撃が登場人物を苦しめるシーンは辛かったがとても優れた映画だったと思う。

 コペンハーゲンのホテルで朝起きてから,成田空港の到着ロビーにたどり着くまでには約20時間を要したが,ずっと起きていた私は,入国検査を通って荷物を受け取り成田エクスプレスに乗る頃には激しい睡魔におそわれる。時差ぼけも手伝って長野新幹線の中ではうなだれて爆睡するのが毎度のパターン。長野駅に着いてから好きなラーメンを食べると少し落ち着く。

 日本に着くと実感することが,働く人々が皆親切で丁寧な応対をしてくれること,あらゆる場所が綺麗に清掃・整備されていて,清潔感があること,とにかく「モノ」が豊かだということだ。でも,ドアを開けた際に次の人のために押さえて待つ人は滅多にいない。人々の歩き方が平均的に速い。そして,一人で歩く若者を探すことは困難で,大体は二人以上のグループで歩く若者ばかり。私に偏見があるのかも知れないが,私の目にはそう映ってしまう。今回もやはり同じ思いを抱きつつ,見慣れた風景や聞き慣れた日本語を聞き流しながら,結論として「日本がいいなあ」とほっとするのである。そして,久しぶりの家族の笑顔に,海外出張の疲れが癒される。帰国ルートの終点は身近にいる人々の大切さを実感する。

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